古紙回収率は「集める側」、利用率は「作る側」の数字
紙の統計では、使用後に回収できた量と、新しい紙を作る際に使った古紙の量を区別します。日本製紙連合会の用語集に基づくと、次のように読み分けられます。
- 古紙回収率
- 国内で消費された紙・板紙のうち、古紙として回収された割合です。分母は紙・板紙の国内消費量で、回収された量を見る指標です。
- 古紙利用率
- 紙を作るための原料に、古紙がどれだけ含まれるかを示す割合です。分母は製紙用の繊維原料であり、使い終わった紙の回収量を直接示すものではありません。
したがって、古紙利用率を見て「使用済みの紙製品のうち、この割合が回収されている」と読み替えることはできません。どちらも一つの製品が回収できるかを保証する数字ではありません。
古紙回収率・古紙利用率の定義を確認するプラスチックは、何として利用したかも区別する
プラスチック容器包装リサイクル推進協議会は、主な利用方法を次の3つに整理しています。統計を見るときも、どの処理を集計に含めているかが重要です。
- 材料リサイクル
- プラスチックを材料として再生し、製品などに利用する方法です。マテリアルリサイクルとも呼ばれます。
- ケミカルリサイクル
- 化学的な処理によって原料などに戻し、材料や製品の製造に利用する方法です。
- 熱回収
- 燃やした際の熱をエネルギーとして利用する方法です。サーマルリカバリーとも呼ばれ、プラスチックの材料に戻す処理とは異なります。
熱回収を含めた利用状況の割合は、材料として再生された割合と同じではありません。「有効利用」などの数字は、その資料が何を集計したものかを確認して読む必要があります。
プラスチックのリサイクル方法の説明紙とプラの数字を並べる前に見ること
- 分母は何か。国内で消費された量、廃棄された量、原料として投入した量など、比較の対象が同じかを確認します。
- 何を利用と数えたか。材料利用、化学的な再利用、熱回収を区別します。
- 対象年と製品の範囲は同じか。全国の素材全体の統計と、特定の製品の回収条件を混同しないようにします。
例えば、古紙利用率と、熱回収を含むプラスチックの利用状況を直接比べても、どちらの製品が使われた後に材料へ戻りやすいかは分かりません。素材を選ぶ際には、統計の理解に加えて、その製品の素材・加工と実際の回収先を見る必要があります。
ココラボの紙製クリアファイルは、種類で分別が異なります
- 両面半透明
- 当社のトレーシングペーパーを使ったこのタイプは古紙回収の対象外です。可燃ごみとして処分してください。
- 他の4種類
- プレミアム、エコノミー、片面半透明、クラフト紙は古紙回収の対象です。実際の出し方は回収先・自治体等の分別条件をご確認ください。
他社製品には異なる紙や加工を使ったものがあります。この区分を、すべての紙製クリアファイルに共通するルールとして使わないでください。
リサイクル条件も含めて、5種類を比較する配布する前に、分別の案内も決めておく
事業所での古紙回収は、回収業者等と品目・出し方を確認することが大切です。回収に適さない紙が混ざると、再生工程でのトラブルや品質低下につながります。
配布物に分別の案内を付ける場合も、単に「紙なのでリサイクルできます」とせず、納品する種類と回収条件に合わせてください。選ぶ素材と受け取る人の使用後までを一緒に考えることで、回収につながる案内にできます。
紙へ切り替える用途の判断を読む