【連載】豆本を作ろう!
第二回「豆本のコンテンツをつくろう」

さて第二回の今回は、豆本のコンテンツを作成していきたいと思います。


豆本に向いているコンテンツって?

豆本に向いていそうなコンテンツの例を、いくつか挙げてみました。

1、小説
オリジナル小説はもちろん、他にも「青空文庫」というサイトで著作権の切れた小説を検索することができます。
著作権の切れている作品でしたら、有償・無償であるかを問わず、自由に複製・再配布・共有することができます。

2、ノート
ご自身で手書きで罫線を描かれてもいいですし、wordなどのソフトでも簡単に作成できます。
フリーサイトで画像をダウンロードしてもいいですね。

3、絵本、パラパラ漫画
ご自身で内容を作成していただく必要があります。
絵はアナログでも、デジタルでも構いません。

4、カタログ
小さい商品などに一緒に同封するためのカタログも、豆本で作れますね。
内容はプロのデザイナーに制作をお願いするのが一般的でしょうか。

どうやってコンテンツを作るの?

1、データを作るソフトが必要
どんな内容でも、印刷する際にはデータ化する必要がありますので
Word、Indesign、Illustratorなどのソフトが必要です。

2、ページ数を決める
冊子印刷の場合、紙1枚に見開き両面印刷するため1枚で4ページ分になります。
そのため総ページ数が4の倍数であることが理想です。
糊付け製本の場合は2の倍数でも可能ですが、ページがとれやすくなるのでやはり4の倍数が良いでしょう。

3、本の大きさを決める
第一回の時にご紹介したように、長辺が3インチ(76mm)以下にしましょう

実際に作ってみよう
今回24ページの絵本(A4を16分割したサイズ=74.25×52.5mm)と
32ページの小説(A4を32分割したサイズ=52.5×37.125mm)を作成します。

<絵本>
今回例に挙げているものは、アナログで描いた絵をスキャンしたり写真を切り抜き、
illustratorで文字を入れデータを作成しました。
簡単に作業をご紹介します。

Illustratorで絵本のコンテンツを作ろう!

①作りたいサイズのアートボードを作ります。
今回は74.25mm×52.5にしました。

②ガイドラインを作成して、その内側に絵を配置していきます。仕上がりサイズギリギリに絵があるよりも余白がある方が作品がみやすいです。(今回は2mmほど余白を設定)

③画像と文字を配置して出来上がりです。

<小説>
今回は青空文庫から「蜘蛛の糸(著:芥川龍之介)」をダウンロードし、wordとIndesignを使ってデジタルデータを作成しました。
簡単に作業を紹介します。

Wordで小説のコンテンツを作ろう!

①レイアウトのプルダウンを開きテキストの方向を縦書きにします。


②「余白」から「ユーザー設定の余白」を開き詳細設定を行いましょう。

③ページ設定を開き、用紙サイズを設定します。今回はデフォルトで設定できる一番小さいサイズにいたしました。


④余白の設定をします。文字が読めなくなってしまわないように内側の余白を多くし、とじしろを5mm設定しました。


⑤ホームからお好きなフォントと文字サイズをお選びください。また、段落から行間も調整できます。

Indesignで小説のコンテンツを作ろう!

作りたいサイズの新規ドキュメントを作ります。今回は52.5×37.125mm で作成します。


「ファイル」→「ドキュメント設定」からマージン(余白)を設定します。Wordの時と同様に内側の余白を大きくしています


お好みでページ数を挿入することができます。
①マスターページを選択
②ページ数を載せたい場所にテキストボックスを配置
③「書式」→「特殊文字を挿入」→「マーカー」→「現在のページ番号」を選択すると、ページ数が自動で反映されるようになります。

先ほどと同じ要領で、テキストボックスを余白に合わせて作成します。全ページに作成したら、縦組み文字ツールにして用意した文章をコピペすれば完成です。

Indesignは本を作る文字組の作業に向いているソフトですが、
プロ向けのソフトなのであまり馴染みがないと思います。
こちらはおまけですね。

次回は、第三回「豆本を印刷しよう 〜プロのワザ“面付け”とは?〜」です。お楽しみに!

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