色の豆知識15 / 道路標識の色

夏休みシーズンを迎え、今年はお出かけされた方も多いのではないでしょうか。
遠出をすると、普段目にしない道路標識に出会うことがあり、ワクワクしたり驚いたり結構楽しいものです。

道路標識とは道路脇などに設置されている表示板のことで、
危険を知らせたり、道路をスムーズに利用できるよう情報を伝えたり、
速度ほか色々な決まりごとを表示したりする重要な役割があります。

パッと見て瞬時に理解できるよう図や絵で表示されているものも多く、
伝わりやすいデザインを目指しています。
また、情報の性質別に、大まかに色分けされています。

この中で赤と黄色は、何となく理由が想像できると思います。
両方とも良く目立ち、人の注意を引く色です。

では、青と緑にはどんな意味があるのでしょうか。

案内標識に青が使用されるようになったのは道路標識令が制定された1962年だそうです。
それまでは白地に黒が一般的でした。
理由について公的な記録などには残っていないようなのですが、
一般的には国連標識に倣ったためと言われています。
同時期にローマ字表記も併用されるなど、国際感を意識していたことが窺えます。
案内標識の青はくっきりと視認性が高い色設定がされています。

高速道路の案内標識が緑になったのは、案内標識に青が設定された翌年の1963年。
新規に開通した名神高速道路に向け、色やデザインなどが改正されました。
標識の色は、欧州風の青とアメリカ式の緑のどちらかで検討されたそうです。
検討には実地テストが繰り返し行われましたが、決め手は夜間テスト。
車のヘッドライトに照らされた青色が緑色に誤認されたことから緑が採用されました。
良く言われる緑色のリラックス効果などではなく、ちゃんとした理由があって設定されたようです。

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