色の豆知識16 / ゴミ箱の青

昔、ゴミ箱といえば青色という時代がありました。
それは東京オリンピック開催に伴い美化運動などが進められていた時代に登場したものです。
かつては家の前に造り付けられた木製などのゴミ箱が一般的で、
蓋もなく中身が剥き出し、大きく美観を損ね、衛生面でも問題があるものでした。
そこに登場した青いゴミ箱。
軽くて扱いやすく、中身も見えず衛生的なこの商品は大ヒットしたそうです。
子どものころは我が家にもあり、ゴミ回収日の収集場所に、青いゴミ箱がたくさん並べ置かれました。
皆が同じものを使っていたために、大きく名前を書いておくのがデフォルト。
当時は袋に入れて出すのではなく、容器で置いて中身を回収してもらうシステムでした。

なぜ青だったのか?
実用品のため、製造コストが一番抑えられる青が選ばれたという考えが一般的です。
バケツといえばブリキ製が当たり前だった時代に、青いポリバケツはとてもオシャレでハイセンスに見えただろうなと思います。
清潔感や新しい時代の始まりを感じる色として、衣類や日用品など青が流行った時代でもあります。
当時は他の実用品も青が多く、その歴史は現在でも続いています。

サンフランシスコでは、ゴミ箱は分別ごとに3種・3色なのだそうです。
青:リサイクルごみ、緑:生ごみ、黒:埋めるごみ の3種3色です。
アメリカは日本のように焼却はせず、埋め立てるのが一般的なのだそうです。
この3色、並べておくといい感じにカラフルポップ且つ悪目立ちしない配色で
家庭内や街角に良く馴染みそうです。

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