4月5日/月曜日/11時
昨夕のニュースで池江さんの東京オリンピック出場権獲得を知った。打ち合わせに向かう公道は桜満開、頰を撫でる風も緩く、そう言えば昔、この季節からプールに入っていたな、と思う。中学に上がり水泳部に入部した日、1年生は皆、ジャージのままプールに放り投げられた。その日から朝練含め毎日4時間くらい水の中。コーチは竹刀を振り回す。不条理を冷静に問いただす暇もなく、下校時にウォークマンで聴くジギー・スターダストとともに、朦朧とした日々を受け入れていた。ただ、タイムだけはメキメキ速くなった。あっという間に夏になり、4日間の夏季休暇を迎えた。待ちわびた休暇であったが、もちろん瞬く間に過ぎ行き、さあ、練習再開の日。え?水が軽い。とにかく軽くて、前に進まない。たった4日間泳がなかっただけで。先輩はこうなるのが嫌で、休暇中も泳いでいたと言う。私はタイムを元に戻すためにそれから半月も費やし、夏期後半の試合は散々な結果になった。
池江さん、おめでとうございます。最高にかっこいいです。次のパフォーマンスも楽しみにしています。
“新しい空に 上昇する心 刻み出すビートもう何でもできそうな気分”
曲:朝の光(fanfare)□□□
4月11日/日曜日/14時
眠いはずが、そうでもない。昨夜は全く寝ていないのだが、世田谷に向かう心地よい電車の中で座っていても、頭は冴えている。それは松山さんが3日目終了時点で4打差トップのせい。ほんまかいな、こんなこと。胸の高鳴りを落ち着かせるため、イヤフォンへのボリュームを上げる。 My Bloody Valentineのガリガリとおかしな共鳴が気持ちを平坦にしてくれる。でもでも、それでも気になる今夜の最終ラウンド。一昨年他界した父が、ハワイアンオープンを観て泣きながら酒を飲んでいたのを思い出す。あの日以上の瞬間がまた本当に訪れるのか。勝て、勝ってほしい。でも。日々リスクヘッジざんまいの私は、ネガティブ要素ばかりを発掘してしまう。あかんな、あかん。青木が全米オープンでニクラウスに勝つと信じていたあの気持ちを思い出そう。
“花束片手に走れよ、会いたくなったら会いに行きなよ”
曲:会いにいけ!(片手に花束を) インナージャーニー
(竹見正一)