当社での CSR取り組み事例をシリーズで紹介します。SDGsやCSRの具体的な取り組みについて「何をすれば良いのかわからない」とお悩みの方のお役に立てば幸いです。
<取組事例>
「65才以上の方のための スマホの使い方プチ教室」
コロナ禍で増加している情報難民といわれる高齢者(当社の近隣在住)に向けての取り組みです。こういった取り組みは1回で終わりにせず、半年に1回、年に1回など定期開催することで定着し、会社そのものの認知も広がります。そして効果を測定する方法として、参加人数の推移などをみておくと良いと思います。
叔母がLINEの使い方が分からずに困っているのをみて、他にも同じように困っている高齢者がいるに違いないと思い企画しました。以前神奈川区社会福祉協議会の方から高齢者の情報難民化が大きな課題になっているというお話も伺っていたことも追い風になりました。
①CSRの取組企画を立てる際にまず気をつけなければならないのは、対象ステークホルダーの設定です。ステークホルダーとは直訳すれば「利害関係者」のことですが、ここでは「この取組によって恩恵を受ける人(組織)」と考えると良いと思います。この企画の場合、もちろん高齢者はステークホルダーですが、もう少し広げて考えてみると高齢者の家族もそうかもしれませんし、犯罪抑止という観点からは地元警察もステークホルダーになり得ます。大事なことは、取組の目的によって、その企画で対象とするステークホルダーの範囲を設定することです。この設定を間違ってしまうと、せっかくの取組がまったく役に立たなかったり、喜んでもらえない企画になってしまったりしますので注意が必要です。
②ステークホルダーが設置できたら、「対象ステークホルダーのベネフィット(メリット)とその測定方法」について検討します。ステークホルダーを設定した時点でベネフィット(メリット)はある程度想定ができていると思いますが、その効果を知るための測定方法を、この時点でしっかり検討しておくことがしておくことが大切です。もし測定方法が実現不可能なものであれば、ベネフィットを再検討するか、場合によっては対象ステークホルダーまで遡って見直すことになります。
③ ②ができたら、次は「自社の経営上の効果とその測定方法」について検討します。CSRは企業の活動である以上、企業経営に何らかの効果がなければなりません。売上や利益でももちろん良いですが、「認知度が上がる」「評判がよくなる」「法令違反のリスクが減る」「従業員のやる気がアップする」など、長期的に見て業績アップに貢献するような要素でも構いません。
この例のように抽象的な経営効果を設定すると、効果測定が大変難しくなりますが、この取組の有用性を証明するためには何らかの方法で効果測定をする必要があります。主に、聞き取り調査など定性的なデータをコツコツ集める方法と、最終目的を達成するために中間的に必要になる指標(KPI)を設定して、とりあえずそこを目標にしながら、最終目的に向かっているかを都度検証するという方法があります。どちらを選択しても構いませんが、組織的に取組む場合はKPIがあった方がマネジメントがしやすいと思います。
せっかくやるのだから!と大きな経営効果を望んでしまいがちですが、無理のない範囲で設定し確実に実行することが、結局はステークホルダーのベネフィット(メリット)に繋がり、自社の経営にも効果が出て、CSRの取組みを継続していけるコツだと思います。
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cocollaboセミナー参加者のみなさまのお悩みのほとんどは「何をやっていいのかわからない」ということが多く、すぐできる取り組みとしてはゴミ拾いなどになりがちです。
もちろんゴミ拾いも大切な地域貢献ですが、せっかくやるのであれば、目的を明確にして経営にもプラスになる取り組みにしていくことで、持続可能なものになっていくと考えられます。
会社にも社会にもプラスになるCSRの取組で、持続可能な社会を作っていきましょう!