最近は異常気象や台風など、今までの常識を覆すような天候が多く見られるようになっています。
その原因の一つとして地球温暖化が挙げられ、
様々な環境問題からCO2排出削減が強く求められています。
日本では過去にも異常気象に悩まされた時代がありました。
その一つが鎌倉時代の中期で、このとき大飢饉も起きています。
真夏に雪が降り、冬に蝉が鳴いたと伝えられており、
「吾妻鏡」にも夏のヒョウや大きな台風についての記述があります。
深刻な凶作が続き、禁じられていた人身売買が頻繁に起こるようになり
自分自身も含めた一家全員を売るということもよくあったそうです。
幕府は備蓄米を放出し、鶴岡八幡宮などで祈禱を執り行なったといいます。
食糧危機や飢饉は非常に恐ろしいものです。
真剣に考える時期に来ているように感じます。
そんな鎌倉時代の流行色は「勝色」。
「かついろ」または「かちいろ」などと読みます。
これはとても濃い色で、黒と間違えてしまいそうな暗い藍色です。
色名の由来は、濃く染めるために布をうかつ(叩く)から。
その後「勝」の字をあてて縁起色としたそうです。
本格的な武家政権が始まったこの時代、
端午の節句に勝色の服を着せる風習もあったそうです。
日清・日露戦争時代の軍服の紺も勝色と呼ばれており、
縁起よく『軍勝色』という場合もあったそうです。
また、勝色は最近の注目色でもあります。