暮らしの中から少しずつ色が消えていっているらしいです。
イギリスの科学博物館が有名ですが、世界中に色々な品物の調査をしている機関があります。
ある調査結果によると、現代のあらゆる品物の約60%以上が黒・白・グレーといったモノトーンだそうです。
確かに企業ロゴ、街中で見かける自動車、家具やちょっとした雑貨などモノトーンが多くなった印象があります。
Appleのロゴも昔は虹色のリンゴマークだったのが、今ではモノトーンのリンゴに変わりました。
原因のひとつにリスクヘッジが挙げられるそうです。
企業が商品を開発する際には、個性的、印象的、でも好みが分かれる色よりも、多数が良いと感じる色の方がリスクは少なく済みます。
今後も大多数が好みそうなものを作る傾向は高まって行きそうです。
企業ロゴなどもシンプルでミニマルなモノトーンでのデザイン傾向が増えています。
少し前に、海外の高級ブランド各社がロゴの改定を行ったところ似たデザインばかりになってしまったことがニュースになりました。
それまでの明朝系のようなデザイン要素溢れる書体から、直線が多いシンプルなゴシック体に変わったようなイメージで
個性がなくなったと感じた方も多いと思います。
平面的なデザインも最近のトレンドです。
こうした変更は日本でも相次いでいる傾向です。
こうした傾向を考えると、情報が溢れる現代ではデザイン性・装飾性よりも視認性を重視する傾向がうかがえます。
情報は絞り込めば絞り込むほど、本当に伝えたい事柄、メッセージは届きやすくなります。
見やすい色・形を求める傾向は今後も強くなって行きそうです。
見やすさ、伝わりやすさを求める傾向に合った表現手法に、メディア・ユニバーサル・デザインという概念があります。
これは、さまざまな情報が一般の方はもちろん、ご高齢の方、障がいのある方、また外国人などにも、見やすく、伝わりやすくするための配慮手法ですが
今後もますます必要とされそうです。