こんにちは。あっというまに12月ですね!印刷についてはまだまだ未熟者で知らないことがたくさんある私ではありますが、今日は「印刷できる色」についてお話ししたいとおもいます。
パソコンやスマホの画面で見ている色と、印刷したときの色が違うという経験、皆さんもあるかと思います。
それは、色の表現が画面と印刷で異なるからです。画面はモニタの中にある発光体(液晶、有機ELなど)がRGBの光を発して色を作っています。いわゆる光の三原色というやつで、混ぜると白に近づきます(加法混色)
一方、印刷は印刷面への反射光を見ています。いわゆる色の三原色(CMY)というやつで、混ぜると黒に近づきます(減法混色)。よって印刷では、CMYのプロセスカラーの原色以上の彩度は表現できないということになります。ちなみに、Kは黒のインクのこと。でも「Kuro」の略ではありません!「キープレート(基準となる版)」の頭文字”K”に由来しているそうです。CMYだけでは完全な黒を表現するのが難しいのと、裏うつりなどの印刷事故を防止するため使用するインキの総量を抑える目的で、黒いインキが使われます。
こちらの図はガモット(表現域)です。図で見ても分かる通り、彩度が高く明るい色は印刷では表現が難しいのです。
特に黄緑は難しいのですね。しかし、そこで諦めてはいけません。そんな時は補色を使って、隣りの色を調整すれば表現したい色に近づきます。黄緑の補色は紫なので、隣り合う色を紫に寄せると、黄緑が引き立って見えます。
また、蛍光色を使いたい時も諦めてはいけません!そんな時は、蛍光インキという特色インキを使います。特色インキとは、CMYKとは違う別の色のインキのことです。1色追加すると全部で5色になってしまうので、コストは上がってしまいますが、プロセスカラーでは再現できない色を表現できます。
画面と印刷で色が合わないな~~とお悩みの方は、こんなことを念頭に色選びをしてみてはいかがでしょうか。