当サイト内の画像・コンテンツの利用についてはこちらをご確認ください。

色の豆知識33/必要な色

近年、大手メーカーによるインキ使用量削減の取り組みが注目されました。
印刷において色をどう使うかは、見た目の問題だけでなく、
コスト削減や環境負荷の低減にもつながります。
さらに、環境配慮型インキへの切り替えを進めることで、
環境対応をアピールしながら、将来的なリスク回避にも取り組む企業が増えています。

このニュースをきっかけに、ふと動物たちの「色」にまつわる生存戦略を思い出しました。

昆虫や鳥、爬虫類には緑色の生き物がたくさんいます。
ところが、緑色の哺乳類はいません。
森の中で目立たないためには緑色が最適に思えますが、不思議ではないでしょうか。

実はそこには、生き物たちの合理的なサバイバル戦略が隠されています。

哺乳類が体内で作ることができる毛の色素は、
基本的に「黒〜茶色」と「赤〜黄色」の2種類です。
オフセット印刷や絵の具を思い浮かべると分かりやすいのですが、
これらの色を混ぜても緑色にはなりません。

では、進化の過程で、なぜ森に溶け込む緑色を獲得しなかったのでしょうか。

それは、肉食獣の多くが赤と緑を区別しにくいからです。
人間には、緑の草むらの中に茶色いシカがいることが分かります。
しかし肉食獣には、緑の草むらも茶色いシカも、
どちらも似たようなくすんだ黄灰色に見えるといわれています。

つまり、わざわざ緑色にならなくても、
茶色の毛皮のままで十分に背景へ溶け込むことができるのです。

必要以上に資源やエネルギーを使わず、今ある仕組みを生かして環境に適応する。
これは、自然界におけるとても効率的な「省資源」の考え方とも見えます。

一方で、哺乳類の中でも例外的に、ナマケモノが緑色っぽく見えることがあります。
実はこれは、毛に藻類が繁殖しているためです。
ナマケモノは緑がかった体によって天敵に見つかりにくくなり、
藻類はナマケモノの毛の中で水分や栄養を得て繁殖します。
さらに、ナマケモノはこの藻類を食べることもあるそうです。

自然界では、色はただ美しく見せるためだけのものではありません。
生き残るため、無駄を減らすため、周囲と共に生きるために、色が大きな役割を果たしています。

印刷物における色の使い方も、これからは「目立たせる」だけでなく、
「必要な色を、必要な分だけ使う」という視点がますます大切になっていくのかもしれません。

この投稿は役に立ちましたか?
送信
0人の方がこの投稿は役に立ったと言っています。

社員のつぶやきの最新記事8件

NO IMAGE

紙ファイルでSDGs 「脱プラスチックで海を守るファイル。」

”脱プラスチック”の取り組みとしてSDGsのゴール14「海の豊かさを守ろう」に、また普通の紙としてリサイクルできる素材を使っていることでゴール12「つくる責任つかう責任」に貢献できます。無料サンプル受付中です!

CTR IMG