色の豆知識10 / 四十八茶百鼠

四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねずみ)という言葉をご存知でしょうか。
ここでいう四十八や百は具体的な数のことではなく、沢山という意味です。

江戸時代に徳川禁令ともいわれる奢侈禁止令が発令されました。
これは武士や町人に対し着用する布の種類から色までをも指定したものです。
特に町人は派手でカラフルな色は禁止され
「お構いなしの色」と呼ばれた茶色、鼠色に限られていたようです。
誰もが好きな色や素材の服を自由に着られるようになったのは意外と最近のことなのです。
この禁止令の結果、膨大な種類の僅差の色が生み出されました。

四十八茶百鼠、これらの色は実際には100種類以上もあったとされており
微妙な違いを見分ける力に驚くばかりです。
日本人は僅差の色を見分ける視覚的な能力が高いともいわれていますが
この時代に培われたものなのかもしれません。

また、その時代の人気歌舞伎役者が舞台上で着ていた衣装の色には、
その役者名をつけて「団十郎茶」などと呼ばれ、人気色となりました。
当時は字の読めない人でも、色で出演役者を認識できたといいます。
人名のついた色は、戦国時代に生まれた「利休鼠」や「利休茶」も有名です。

限られた色しか着ることのできなかったこの時代、
着物の裏地に趣向を凝らし、絹などの禁止されている素材、
色も派手派手キラキラに、見えないところでオシャレする文化も
この頃に大きく発展したといわれています。

この投稿は役に立ちましたか?
送信
1人の方がこの投稿は役に立ったと言っています。

社員のつぶやきの最新記事8件

NO IMAGE

紙ファイルでSDGs 「脱プラスチックで海を守るファイル。」

レジ袋が有料になったり、ストローが紙製になったりと、SDGsの取り組みとしてかなり身近になってきた”脱プラスチック”。でも企業で取り組もうと思うと、変えられるものってそんなにないなあ…と思っていませんか。
会社でも”脱プラスチック”したい!という声にお応えして、オリジナル商品「紙製クリアファイル」を開発しました。仕事中に使うプラスチック製品としては、最も使用頻度が高いもののひとつ「クリアファイル」を”脱プラスチック”してみませんか。

CTR IMG