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企業がSDGsの取り組みを始めるにはどうすればいいの?:第1回 SDG Compassの概要とステップ1「SDGsを理解する」の解説

  • 2025年4月2日
  • 2025年4月2日
  • CSR&SDGs

SDGsやサステナビリティという言葉についても随分と浸透してきて、取り組み始めている、または取り組もうと考えているという企業も増えてきているようです。
帝国データバンクの2024年の調査でも、『SDGsに積極的』である企業が54.5%と調査開始以降最高水準ということでした。しかし実際に取り組んでいる企業は29.7%とまだまだ多くの企業が実際には取り組めていない状況があります。(帝国データバンク『SDGsに関する企業の意識調査』

興味があってもなかなか取り組めない理由として、何をしていいのかわからない、どう取り組んでいいかわからない、というものがあるでしょう。また先の調査では、『意味もしくは重要性を理解』している割合が実に88%にも上っているのですが、果たして本当にそうなのか、という問題も提起できます。

企業がSDGsにどのように取り組むべきなのかを規定したフレームワークとして、「SDG Compass(SDGコンパス)」というものがあります。SDG Compassを理解することで、自社がSDGsに取り組むにあたり、何をするべきなのか、どう取り組むべきなのかということが見えてきます。今回はこのSDG Compassについて、全5回の連載として、じっくり解説していきます。

なお原文も無料で公開されていますので、ぜひそちらもご一読いただけると良いでしょう。こちらの記事では補足説明や、具体的な手法なども交えながら解説を行なっていきます。

SDG Compassの概要

SDG Compassは国連グローバルコンパクト、世界資源研究所(WRI)、世界経済フォーラム(WEF)が共同で開発した、企業がSDGsを理解し、自社の戦略に取り入れるためのフレームワーク・ガイドラインです。ポイントとしては「戦略に取り入れるため」のものであるという部分で、ただ取り組めばいいということではなく、企業としてSDGs取り組んだ結果、それが価値に繋がることまで目標としているのがSDG Compassの特徴です。

そもそも、皆さんはSDGsとはどのようなものだと思いますか?なんとなく環境とか人権とかそういったテーマが書かれているものだ、ということは多くの方が認識されていることだと思います。しかしもっとその本質の部分として、どうしてSDGsというものが設定されているのか、ということについては考えたことがあるでしょうか。
SDG Compassの序文には以下のような記述があります。
『「持続可能な開発目標(SDGs)」は、2030年に向けて世界的な優先課題および世界のあるべき姿を明らかにしている。』
この記述の通り、SDGsとは「世界の優先課題」がまとめられているものであり、くだけた言い方をすれば、「世界の課題カタログ」とか、「世界ToDoリスト」とかそういう言い方もできるかもしれません。

この、SDGsは課題の集まりである、という認識は実は大変重要です。さらに抽象的な話になってしまいますが、課題というのはビジネスの種です。なぜなら、世の中にある課題を解決するからこそ、そこに価値が生まれ、すなわちビジネスが生じるからです。よってSDGsは見方を変えれば、ビジネスチャンスの宝庫であるという見方もできるのです。この見方に注目しているのがSDG Compassということなのです。

SDG Compass 5つのステップ

SDG Compassは5つのステップから構成されています。

  1. SDGsを理解する
  2. 優先課題を決定する
  3. 目標を設定する
  4. 経営へ統合する
  5. 報告とコミュニケーションを行う

取り組みの順序としてはこのステップの番号通り進めていきますので、まずは1ステップずつ、どういう内容なのかをしっかり理解して進めていくのがいいでしょう。
また非常に重要なポイントとして、最後のステップ5まで到達したら取り組みは終了、というわけではありません。具体的な進行プロセスをしっかり理解すれば自然とイメージしやすくなる部分でもあるので先に結論だけをご紹介しますが、ステップ5を終了した段階で必ず新たに取り組むべきSDGs課題が出現します。それに基づいて再びステップ2からはじめ、2→3→4→5→2…と継続的に取り組みを続けていくというのが、SDG Compassで求められる取り組みの根本にある考え方です。イメージとしては、日々の仕事でいうところのPDCAサイクル(最近だったらOODAループと言うべきでしょうか?)のように、SDGsの取り組みも回していくものだ、と思っておくとわかりやすいでしょう。

今回はステップ1「SDGsを理解する」について解説します。

ステップ1 「SDGsを理解する」

ステップ1 「SDGsを理解する」では、文字通りSDGsについて理解することが求められます。あまりにもそのままですが、企業としてSDGsに取り組むことにどういった意義があるのか、という部分まで正しく「理解する」ことが求められます。何のために、何の目的でSDGsが存在しているのかを理解していなければ適切に取り組むこともできないので、まず最初のステップとして理解しましょう、ということです。実はこの記事内でもそういった要素を散りばめていますので、ある意味この記事を読んでいただくこと自体がステップ1の取り組みであるとも言えるでしょう。

SDG Compassの中では、「SDGsを理解する」ために3つの項目で説明が行われています。

・SDGsとは何か

SDGsの成立背景や対象・目的の説明、そして各ゴールについての簡単な紹介が掲載されています。
押さえておくべきポイントとしては、冒頭でも紹介した通りSDGsが世界の課題を集約したものになっているという点です。そして課題の多くは、世界中の人々の誰にとっても関係するような、普遍的な内容であるということです。だからこそSDGsは、課題を自分ごととして捉えて広く参画することを求めている、という側面もあります。

・企業がSDGsを利用する論理的根拠

この点についても記事内で既に説明済みですが、SDGsが課題の集約であるのなら、その課題の解決策を提示できればそれがビジネスになる可能性がある、つまりビジネスチャンスがあるから企業にとってSDGsは有用だということです。
一番イメージしやすい部分では、SDGsに貢献できるような製品・サービスを開発してビジネスチャンスを得るというものでしょう。省エネ家電や電機自動車などは、SDGs課題を解決することでビジネスに繋げる取り組みと言えます。
単にSDGs課題に直接影響する製品・サービスを提供する以外にも、例えば企業全体でのCO2排出を削減したり、人権デューディリジェンスに取り組んだり、社会の持続可能性を促進するための取り組みを行うことでも、企業のブランドイメージを向上したり採用強化につなげたりすることが期待できます。業種的に何か新しくサービスを生み出しづらかったとしても、取り組むことも、取り組みを通じて価値を創出していくことも十分可能なのです。
また、多くの企業がSDGsの取り組みを通じて新たなビジネス価値を創出できれば、多くの企業がそれだけ安定し、ひいては社会全体の安定につながることも期待できる、というところまでSDG Compassでは言及しています。

・企業の基本的責任

最後の項については、主に人権を例として取り上げおり、企業の社会的責任としてSDGsに取り組む必要があるという説明になっており、倫理的な側面が強い書き方がSDG Compassではされています。
しかし企業の社会的責任についても、結局のところ企業自身の利益を守るために取り組む必要がある、という見方ができます。とりわけ昨今、重大なコンプライアンス違反の問題が取り上げられることも多くありますが、まさにこのようなリスクがある状態というのは、企業の持続可能性の観点からは望ましくありません。リスクヘッジのためにも、企業は社会的責任やコンプライアンスの遵守に努めるべきなのです。

このような理由により、企業がSDGsに取り組むべきである理由をSDG COmpassは説明しています。
おそらくイメージアップ戦略や広報戦略としてSDGsを認識されていた方も多いのではないでしょうか?しかし実際には考え方、使い方次第でSDGsは新たなビジネスの創出チャンスにもなるものです。
次回はステップ2「優先課題を決定する」について解説を行います。

ココラボではSDGsやサステナビリティに関するセミナーを開催しています。SDGsやサステナビリティついて学びたい、という方はぜひご参加ください。

また企業のサステナビリティの取り組み支援サービスも幅広く展開しています。取り組みにあたって課題を感じていらっしゃる方は、ぜひお気軽に一度ご相談ください。

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