いざという時に備えるための防災関連サイト3選
地震や水害などの自然災害は、企業活動に大きな影響を及ぼします。
従業員の安全確保はもちろん、取引先への対応、地域社会への責任、事業の早期復旧まで見据えると、防災は単なるリスク対策ではなく、CSR(企業の社会的責任)の重要な取り組みの一つといえます。
その中でも、BCP(事業継続計画)を実効性のあるものにするには、まず「自社や従業員を取り巻く災害リスクを正しく知ること」が欠かせません。
今回は、平時の備えに役立つ3つの防災関連サイトをご紹介します。
1.地震10秒診断
“そのとき何が起こるか”を、自分ごととして考えるために
「地震10秒診断」は、現在地などをもとに、30年以内に想定される揺れや、その場所で地震が起きた場合の停電・ガス停止・断水などの影響、さらに建物被害や出火の可能性まで、分かりやすく示してくれるコンテンツです。
位置情報を利用し、250メートルメッシュ単位の震度予測やライフライン支障日数を算出する仕組みになっています。
BCPというと、どうしても「計画書」や「マニュアル」の整備に意識が向きがちですが、実際に重要なのは、災害発生時の影響を具体的に想像できることです。
このサイトは、従業員一人ひとりが「自分の勤務地や自宅で地震が起きたらどうなるか」を考えるきっかけになり、防災教育や安否確認訓練の前段としても活用しやすいのが特長です。
企業としては、従業員の防災意識を高めることが、結果として初動対応力の向上や混乱の抑制につながります。人を守る備えを進めるうえで、非常に有効なツールといえるでしょう。
【地震10秒診断】
https://nied-weblabo.bosai.go.jp/10sec-sim/
2.J-SHIS 地震ハザードステーション
拠点の地震リスクを客観的に把握するために
「J-SHIS 地震ハザードステーション」は、国立研究開発法人 防災科学技術研究所が提供する、地震ハザード評価のための情報サイトです。サイト内では、長期間平均ハザード地図や地震ハザードカルテ、全国地震動予測地図に関する情報などが公開されており、地震や地盤に関する理解を深めながら、自社拠点周辺のリスク把握に役立てることができます。
BCPの策定では、本社・工場・営業所・倉庫など、拠点ごとの災害リスクを把握しておくことが欠かせません。
たとえば、同じ県内でも地盤条件や想定される揺れの強さには差があり、代替拠点の考え方や設備対策の優先順位も変わってきます。
J-SHISは、感覚的な判断ではなく、根拠を持って地震リスクを確認したい企業にとって有用な情報源です。CSRの観点でも、従業員や顧客、地域への責任を果たすためには、まず自社の立地リスクを正しく理解することが重要です。
【J-SHIS 地震ハザードステーション】
https://www.j-shis.bosai.go.jp/
3.重ねるハザードマップ
地震以外の災害も含めて、地域のリスクを広く見るために
「重ねるハザードマップ」は、住所入力や地図上の操作によって、その地点の災害リスクを確認できるサービスです。画面上では“自由にリスク情報を調べる”ことができ、地点ごとの災害リスク情報や表示中の情報を重ねて確認できます。
企業のBCPでは、地震だけでなく、洪水、土砂災害、高潮なども含めた複合的な視点が必要です。
たとえば、建物自体の耐震性に問題がなくても、周辺道路の冠水で出社や配送が困難になることがあります。あるいは、避難場所として想定していた場所が、別の災害リスクを抱えているケースもあります。
このサイトは、拠点周辺の地域特性を幅広く把握し、避難経路、代替ルート、サプライチェーンへの影響まで考えるきっかけを与えてくれます。CSRとして地域とともに災害に備えるうえでも、確認しておきたいサイトです。
【重ねるハザードマップ】
https://disaportal.gsi.go.jp/hazardmap/maps/index.html
おわりに
災害への備えは、非常時のためだけのものではありません。
平時からリスクを知り、従業員と情報を共有し、事業継続の視点で備えを進めておくことは、企業の信頼性向上にもつながります。
今回ご紹介した3つのサイトは、それぞれ
・災害を自分ごととして考える
・拠点のリスクを客観的に調べる
・複数の災害を重ねて見る
という役割を持っています。
CSRの取り組みの一つとして、そして実効性あるBCPづくりの第一歩として、こうした公的・研究機関の防災情報をぜひ活用してみてはいかがでしょうか。