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2026年サステナビリティ関連動向のまとめ

 新年あけましておめでとうございます。株式会社ココラボ代表取締役の江森克治です。昨年は皆さまには大変お世話になりありがとうございました。本年も一層のご愛顧をお願いいたします。
新年のごあいさつ代わりに「2026年のサステナビリティ動向」について、お伝えしてみたいと思います。

 今年2026年は日本のサステナビリティ、特に企業のサステナビリティにとって大きな節目となる年になります。それは2つの法律が施行されるためです。
 ひとつは、国内排出量取引制度、GX-ETSという名称のようですが、この制度が本格スタートします。もうひとつは、サステナビリティ開示の国際基準が日本にも適用され2026年度分の実績から報告が義務化されるということです。それぞれ詳しくお話ししていきたいと思います。

 まず、国内排出量取引制度、GX-ETSですが、これは業種や企業規模ごとに年間の排出上限を設定し、それを超えた分について排出権を購入して埋め合わせしなければならないという制度です。排出権というのはCO2を新たに吸収したと認められた事業、例えば植林をした場合などに与えられる権利で、この権利が排出権市場で売買されています。排出上限をオーバーしてしまった企業は排出権を買って、そのオーバー分を埋め合わせするわけです。この排出上限のことをキャップということから、このタイプの制度をキャップ&トレードと呼んでいます。ヨーロッパでは10年以上前から実施されていますが、いよいよ日本でも本格実施されることになりました。ざっくりいうとCO2を排出することが有料になったということです。以前から私はCO2は最も高価な廃棄物になるということを言ってきましたが、その第一歩が踏み出されたということになります。
 2013年にクレジットの有償取引が始まったEUで、企業が1年間に支払う排出権料は7兆円に上っているということですから、日本でもそれなりの額にはなりそうです。企業としては負担を少しでも減らすべく、CO2削減に本気で取り組まなければならなくなったといえると思います。
 ひとまず年間の直接排出量が10万トン以上の企業に参加義務が課せられるということですが、順次基準を下げていくことになると思います。

 もうひとつの大きな変化、サステナビリティ開示の国際基準の適用ですが、こちらも法律で開示が義務化されました。初年度は時価総額3兆円以上の企業が対象になりますので、70社程度が対象となる予定です。
 これはどのような制度かと言いますと、サステナビリティ情報の国際的な開示基準のISSBという基準があるのですが、これを日本の法律や実情等に合わせてローカライズしたSSBJ基準というものが、2025年3月に公表されています。この基準で定められている内容について2027年3月期の報告分から義務化ということなので、つまり2026年4月から始まる年度が対象になるということですね。ISSBはそれまでに公表されていた様々な基準を統合する形で作られましたが、私が見たところ、大枠はTCFDとほぼ同じ構成になっています。ひとまず現在は、リスク分析や戦略、ガバナンスといった経営戦略の枠組みに関することと、気候変動対策に関することが開示対象となりますが、今後人権や自然などに広げていく計画と聞いています。
 SSBJ開示の中で最も大きなトピックはScope3開示が義務化されることです。Scope3というのはサプライチェーン排出量とも言われる間接排出の部分ですが、Scope3が開示義務化されることで、サプライチェーンのかなりの数の企業に影響が及ぶと考えられます。ここでは詳しく説明しませんが、ご興味のある方はココラボビジネスセミナーを聴いてください。

 いずれにしても、日本のサステナビリティ政策において、かなり大きな転換点となりますので、うちはまだ関係ないよなんて暢気に構えることなく、積極的に情報収集されることをお勧めします。

 それ以外でも東証コーポレートガバナンスコードの改訂とか、いろいろと動きがありますが、私が注目しているのは、10月に予定されているISSBの自然関連情報開示基準の草案発表です。先ほどもISSB、日本ではSSBJですが、基準がどんどん拡大されていく予定ですというお話をしましたが、これの自然版がいよいよ発表されるということです。食品関連産業はもちろんのこと、鉱物や木材なども入ってくるようなら、これもかなり広い産業に影響が及ぶことになります。気候変動関連がTCFDをベースにしたことから考えると、自然関連はTNFDベースになる可能性が高く、そうなると鉱物や木材も入ってくる可能性が高いですね。どんな内容になるのか注目していきたいと思います。

 以上、2026年のサステナビリティ関連の動向についてお話してきました。今年もココラボではサステナビリティ関連の最新情報をいち早くキャッチして皆さんにお伝えしていきたいと思います。ご興味のある方は是非ココラボビジネスセミナーをチェックしてみてください。

 さてココラボは、今年から新しい取り組みを始めます。私のたちの情報発信ツールとして2012年から発行してきました「JO」が50号になったのを機に、巻頭対談の部分をポッドキャストにして配信することにしました。インターネット上に音声コンテンツとして配信することで、より多くの方に良質な情報をお届けしたいと考えています。そのほかの、サステナビリティ情報、コラム、ココラボの活動報告については、WEBマガジンのココラボマガジンの方でお届けしてまいりますので、そちらも方もチェックしてみてください。


 JO巻頭対談改め、ポッドキャスト版のココラボJOラジオの第1回は経済ジャーナリストの内田裕子さんとサステナビリティとイノベーションをテーマにお送りする予定です。

 今年も皆さまにとりまして良い年になりますようにお祈りしています。

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