色の豆知識13 / 色の組み合わせ〜襲(かさね)の色目

美しい名前のついた、日本の伝統的な色の組み合わせをご存知でしょうか。
平安時代に花開いた女房装束
袿(うちき)と呼ばれた着物を何枚も重ねて着る十二単があります。
その着物の色の組み合わせは季節に合わせて決まったパターンがありました。
この時代の袿は非常に薄い絹だったため、透け感が独特の風合いと美しい色合いを演出していたようです。
一例ではありますが、ご紹介します。
尚、同じ色目でも名称が変わったり、その逆もありますので、あくまでも例としてご理解ください。

 

 

色は視覚情報の中でも印象を左右する役割が大きいものです。
見た目だけではなく、色名の由来や色が想起させるイメージ、場面などで様々な意味が生まれることがあります。
視覚以外にも、例えば小説などで色が登場すると、その場面の雰囲気、登場人物の性格や佇まいなど
より具体的にイメージできることも良くあります。
色彩に関わる仕事をするイラストレータやデザイナなどは、
こういった色の持つストーリーを考慮して色味や配色を考えることもあります。
現代では会社や学校で書類を作ったり、一般の方でも色に関わる機会が増えています。
色に迷ったときに、この襲の色目を思い出すとひとつのヒントになるかもしれません。

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